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手続きフロー説明

会社設立時には定款の作成や出資金の払い込みや登記など、やることが山のようにあり、ほっとしたいところですが、設立後にもやならければならない手続きが山ほどあります。ここでは必要な手続きの説明とそれを忘れた時の危険性についてお伝えしようと思います。

まず、大きく分けると税金関係と保険関係の届出、そして労務整備です。

設立後の手続きが設立前と違うのは、届出漏れがあっても、誰も何も教えてくれない点です。そもそも設立前であれば、手続きをし忘れることで設立自体ができなくなるのですから当然役所も手続きする側も気付くわけです。

しかし設立後になると、手続き漏れを教えてくれるタイミングは年に一回の確定申告や算定基礎届けをし忘れた場合、もしくは税務署による税務調査や労働基準監督署の臨検時になります。まあそれでも教えてくれるじゃないかと言われればそうなのですが、役所も暇ではありません。どの届出がないかをすべてチェックして教えてくれるわけもなく、その時、その時に必要な手続きや労務整備を指摘されるのみです。もちろん追徴課税はあります。このような点からぜひ、初期の手続きと労務整備から注意していただきたいと思います。

とはいえ実際には「そこまで手続きなんて必要あるのか?」「ちゃんとやっていない人なんてまわりにいくらでもいるよ」なんて思う方も多いとは思いますが、今は昔とは違います。税収や保険料収入が減っている現在、行政はそれらを集めるためにさまざまな通達を出しています。特に税金に比べてゆるかった保険関係(労働保険・社会保険)に関して、税金の徴収レベルにまで引き上げるよう厳しくなっておりますので、以前のように法人であるのに社会保険に未加入である、といったことは現在では非常にまれになりつつあります。ですので決して「他もやってるから大丈夫だろう」などと安易に考えてほしくはないのです。

もうひとつ、私から手続きの際に注意していただきたいことがございまして、後々助成金の申請をお考えの方は(というより一度は相談したほうが100%得ですが)、申請時に添付書類の控えが必要になることがありますので、あらかじめコピーをとっておいてください(役所ではもらえません)。

●1 税金関係の手続き
では、具体的な手続きの説明に入るとします。
とはいえ、税金関係については専門家ではないので具体的には税理士の先生にご相談願いたいので、ここでは簡単に説明いたします。
納付先は国に納める税金(法人税及び消費税)は税務署、地方税(住民税及び事業税)に関する届け出先は市区町村役場及び県税事務所(東京23区は、都税事務所)になります。提出期限が各書類でまちまちですが、一度に提出したほうが提出漏れがなく、確実でしょう。提出書類は税務署で必要な書類をもらうことができます。以下、税金関係の提出書類の一覧になります。

提出先 提出書類 提出期限
税務署 法人設立届出書 会社設立後2ヶ月以内
給与支払い事務所の開設届出書 支払い事務所の開設の日から1ヶ月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 特例を受けようとする月の前月末日まで
青色申告の承認申請書 設立日か3ヶ月を経過した日と設立第1期終了日のいずれか早い日の前日
原価償却資産の償却方法の届出書 設立第1期の確定申告書の提出期限
棚卸資産の評価方法の届出書 設立第1期の確定申告書の提出期限
消費税課税事業者選択届出書 設立第1期終了日まで
消費税簡易課税制度選択届出書 設立第1期終了日まで
電子データ保存の承認申請書 設立後すみやかに
都道府県税事務所 法人設立等申告書(東京都は事業開始等申告書) 東京都は事業開始の日から15日(その他はおおむね設立の日から1ヶ月以内)
市区町村役場 法人設立等申告書または事業開始等申告書 東京23区は不要
       ※黄色の箇所はは設立後すみやかに提出するもの
 

●2 保険関係の手続き
会社設立後には税務手続きのほかにも、労働保険・社会保険の手続きが発生します。労働保険・社会保険の手続きが一般的にややこしいと言われるのは、企業の規模や種類、従業員の有無、さらに従業員の勤務時間や扶養人数で異なってくるからです。さらに定められたフォームがなく自分で作成する書類もあったりと複雑です。

基本的に保険手続きを複雑にさせる原因はその加入要件が複雑に絡み合っているところでしょう。
考え方としては、社会保険・労働保険ともに、まず、「事業所」が加入要件に当てはまっているかを考えます。さらに当てはまっている場合に、さらに加入要件に当てはまる「人」がいるかどうかが問題になります。

労災
雇用
健保・厚年
(臨時雇用的な)アルバイト
×
×
パートタイム 所定労働時間が週20時間未満
×
×
所定労働時間が週20時間以上
×
労働時間が正社員の4分の3以上
法人の社員 実質的に労働者としての身分を有する
労働者としての身分を有しない
×
×

手続きとしては法人設立後には必ず、社会保険の手続きが、また、労働者を雇う場合には労働保険の手続きの必要が発生します(たとえパート、アルバイトであっても)。→詳しくは「手続きフロー説明」参照
そしてその後、各種協定や法定帳簿の整備が必要になります。

       

●3 必要な労務整備
手続きが終わってもまだ終わりではありません。通常、創業された方は従業員を雇うことを念頭においてるのではないでしょうか?また、当面は自分ひとりでやっていくことを考えてる方でも雑務などを任せるためのパートやアルバイトを雇うことはあるのではないでしょうか?
実際には労務整備と保険手続きは混在していて、社会保険の手続きの時点で賃金台帳を用意する必要があったりと、分けては考えられないのですが、基本的には法定帳簿の整備、労使協定の締結と届出が必要になってきます。